無瞳帝陵

第 011 話| 息継ぎ

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どちらが本物か。賀三金は呼吸も足跡も使えぬ中、沈家だけが知る合図で本物の沈照夜を見分けようとする。

賀三金は立ったまま、動かず、10 秒。

二人の沈照夜はどちらも動かない。

肩さえ動かない。

普通の生きた人間なら、立っているだけでも、肺の息継ぎで肩にごく微かな、規則的な上下の起伏がある。賀三金は道で三十八年過ごし、人が「死んだふり」をするのを何度も見すぎてきた——だが二人の沈照夜の今のこの「動かなさ」は、装った動かなさではない。

賀三金は死んだふりも、本当に死んだのも見てきた。だが二人の沈照夜の今のこの動かなさは、その二つのどちらとも違う——筋肉が外部の力で「鎖」されているのだ。

賀は一度、同類のものを見たことがある——2017 年、湖北のあの耳室にいた「飼われている何か」が、沈にもち米と黒驢の蹄で押さえ込まれた瞬間、それもこういう凍りついた動かなさだった。だが沈のあれは押さえ込んだものだ。今のこの二人の沈は、何かに「鎖」されてこの状態に入れられている。

二人の沈照夜は今、どちらもこの「鎖された」動かなさだ。10 秒が過ぎても、どちらにも見て取れる肩の動きはない。

賀三金の「違和感」が今、彼に二つのことを告げていた。

一つ目——二人の沈照夜のうち、一人は本物で、もう一人は違う。

二つ目——どちらが本物かわからない。片方を間違えれば、残った方が何をするか、彼には読み取れない。

「どちらが本物かわからない」、このことは、「二人の沈」そのものより質が悪い。

彼はしゃがんだ。ゆっくりと、できる限り音を立てずに。

上着のポケットには腕時計、もち米の線、煙草の箱、火口筒、防水ノートがある。ノートを取り出す気はない——沈照夜の決まりは「頭の中で覚えられない奴が一番死にやすい」で、賀三金は沈と 10 年歩いて、これを身につけている。

賀三金はポケットから煙草を取り出した。

火をつける。

一口吸う。

賀三金は吸わないときは吸わないが、吸うときは一本残さず吸う。だがこの一本、彼は吸わなかった——火をつけ、鼻の前にかざして、煙の向きを見た。

山あいの溝の空気の匂いには、さっきもう気づいている——その下に「動物の分泌物が乾いた後」のような匂いがある。養鶏場が一両日前に掃除したばかりのような匂いだ。

煙は煙草の先から立ちのぼり、上へ漂うはずだ。

だがこの一本の煙は、純粋に上へ向かわない——ごく薄く、左へ偏る傾向がある。

左側の沈照夜の方向だ。

普通の人間の呼吸は、周囲の空気にごく微かな対流を生む——息を吸うとき、空気は人の鼻の方向へ引っ張られる。煙はこの対流の中で、人の方向へ吸い寄せられる。

煙は左へ偏る。

だが賀三金はすぐには結論を出せない——空気の対流は自然な気流かもしれないし、温度差かもしれないし、どこかの壁に隙間があるのかもしれない。山あいの溝のこの洞道を、彼はよく知らない。

煙の手がかりは、頭の中の「検証待ち区」に入れておいた。

彼は煙草の先を敷石に押しつけて消し、吸い殻はポケットにしまった——道の決まり、墓に物を残さない。


二つ目の試し。

賀三金は声で「照夜」と呼ぼうと思った。だが二人の沈がもし二人とも背を向けていて、二人とも聞こえなくて、二人とも振り返るなら——呼んだ瞬間、自分がどちらを選ぶかを同時にさらすことになる。葛大爺は「別れた後、振り返るな」と言った。賀三金は別れたのではなく、追って入ってきたのだから、葛大爺のあの決まりは当てはまらないかもしれない——だがもし当てはまるなら、呼んだ瞬間、両方が引き金になる。

しかも、偽物の方がもし「照夜」というこの声を覚えていたら、沈の反応の仕方を真似て振り返るだろう。

賀三金は名前を呼ぶのを諦めた。

三つ目の試し。

彼はあることを思いついた——沈照夜は門に入る前に青銅鏡を拾い、上着の内ポケットに突っ込んだ。もし本物の沈が体に鏡を持っていて、偽物の沈が持っていないなら——賀はどちらの上着のポケットが膨らんでいるか見られる。

だが賀は今、彼らから 5 メートルほど離れている。上着のポケットの膨らみ具合は、はっきり見えない。見るには、もっと近づかなければ。

近づくということは、選ぶということだ。選び間違えれば——残った方が何をするか、賀には読み取れない。

賀三金の「違和感」が彼に告げる——歩いていってどちらかの側に立てば、もう一方に背中をさらすことになる。

まっすぐ歩いていくわけにはいかない。


四つ目の試し。

賀三金は工兵スコップを腰の脇から抜いた。

工兵スコップの先を、そっと、足もとのあの深緑の敷石に当てて、印を一つ刻んだ。

印の形は——ごく小さな、沈家の手描き風水羅盤の形だ。

賀三金は沈家ではないし、普段はこれを刻まない。だが沈が特殊な局面で刻むのを、二、三度見たことがある——一番最近は 2019 年、河南のあの墓の耳室の入り口で、沈が一度刻んでから中へ入った。印そのものは、賀が正確に刻めるとは限らない。だが工兵スコップの先が深緑の敷石に引きずり出す音——擦る、止める、擦る、止める、時計回りの拍子——これを賀ははっきり覚えている。

賀がこの印を刻むのは、沈に「見せる」ためではない——二人の沈はどちらも賀に背を向けていて、地面の印は見えない。

沈に「聞かせる」ためだ。

工兵スコップの先が深緑の敷石に時計回りで刻むこの拍子は、沈家のものだ。賀は沈と 10 年歩いてきて、この拍子は本物の沈だけが聞き分けられる。もしどちらかの側の沈が聞き取れるなら——たとえ背を向けていても、肩の微かな反応を、賀は読み取れる。

刻み終えて、賀はその場にしゃがんだまま、立ち上がらなかった。

彼は待った。

20 秒が過ぎた。

左側のあの沈照夜——肩に、ごく軽い、わずかに沈むような動きがあった。

息継ぎではない——「鎖された」状態は解けておらず、全体としてはまだ動かない。だが肩のある一本の筋肉が、そっと半度ぶん放されたかのようだ。

「合図を聞き分けた後の筋肉の微反応」だ。

賀には読み取れる——左の沈はあの石を擦る拍子を聞き、聞き分け、動こうとして、だが鎖されていて、半度ぶんだけ滲み出した。

右側のあの沈照夜——滲まなかった。

まったく滲まなかった。

どちらも鎖は解けておらず、どちらも普通の生きた人間の状態ではない——賀は、右側のあれも本物の沈で、ただ聞こえなかった、あるいは聞こえたが反応が遅いだけ、という可能性を完全には排除できない。

だが彼は「沈家の合図に反応した方」が本物の沈だ、と信じることを選んだ——道で三十八年生きて、この判読で死んだことはない。


彼はゆっくりと立ち上がった。

左側のあの沈照夜の方向へ、歩く。

歩くとき、わざと左側の敷石に沿って、中軸線(両足を揃えた足跡の道)を踏まなかった。

左の沈の後方 1 メートルの位置まで来て、賀三金は止まった。

彼は上着のポケットから火口筒を取り出し、擦って、火をつけた。

火口筒の赤い光が、左の沈の背中に当たる。

「照夜」と賀三金は言った。声をぐっと低く抑えて、「お前は立ったまま動くな。本物かどうかは訊かない——俺はお前に一つだけ訊く」

左の沈は振り返らない。だが肩がわずかに動いた。聞く構えのように。

「2019 年、河南のあの五代十国の小公侯の墓——俺の脛を貫いた木の棘はどれだ? 左か右か? 外か内か? 何本目だ?」

数秒の沈黙。

「左の脛、外側、三本目」と左の沈が言った。「膝から下に数えて。あの日入っていたのは 8 本、出るときお前が 2 本抜いて、残り 5 本は俺が抜いてやって、最後の 1 本はお前が自分で抜いた。抜くとき、お前は『くそったれ』と一言罵った」

声は合っている。

事実も合っている。

「くそったれ」というこの一言は、賀三金があのとき本当に罵ったものだ。沈照夜のほかに、三人目はその場にいなかった。

賀三金は火口筒を揉み消して、ポケットにしまった。

「お前は本物だ」

左の沈はゆっくりと、頭をあの俑の 10 度の横傾けから、正常な角度へ戻した。

振り返って賀三金を見るのではない——まず正面に戻し、それから目の端の余光で、賀を一瞥した。

眼差しは合っている。

だが賀三金の視野の中——右側のあの沈は、動かなかった。

まったく動かなかった。

「右側のあれは——」と沈照夜が言った。最も低い声で、唇はほとんど動かさず、「見るな。背を向けて、俺について来い」

賀三金はなぜかと訊かなかった。

道の決まり——本物の沈が言うことに、賀三金は従う。


二人はゆっくりと洞道のもっと奥へ歩き始めた——門番の俑へ、石の扉の方向へ。

歩くとき、沈照夜の足取りは賀が思っていたより遅かった。賀は、沈が門の前であれだけ長く待っていたのだから、戻るのを急ぐはずだと思っていた。だが沈は逆に、石の扉へ向かう。

「振り返るんじゃないのか?」と賀三金は小声で訊いた。「洞口から出る方が近いぞ」

「洞口から出る道は、安全じゃない」と沈照夜が言った。「あのものは、洞口と俺たちの間にいる。あれは通り過ぎていった、今は背後についているかもしれないし、前で回り込んでくるかもしれない」

「石の扉へ向かうのか?」

「石の扉は死んでいる、俺たちについて来ない」と沈照夜が言った。「石の扉の前でなら、俺は判断できる、決められる。俑の列の中では、それができない」

賀三金はそれ以上訊かなかった。

二人は歩き続けた。

三十二体目を通り過ぎ、三十三体目を通り過ぎ、三十四体目を通り過ぎ……

俑を一体通り過ぎるたび、賀三金にはごく軽い衝動があった——振り返って、右側のあの「沈」がまだ元の場所にいるか見たい。

彼は毎回それを押さえつけた。

沈照夜が「見るな」と言った、だから見ない。


四十体目あたりまで来て、賀三金の余光の中で、何かが動いた。

俑ではない。

右側のあの「沈」だ——すでにゆっくりと、こちらへ向きを変えていた。

ゆっくり、とてもゆっくり。向きを変える方向は、賀と左の沈だ。

賀三金は振り返ってはっきり見たりはしなかった。

彼はただ、その「沈」の後頭部を見た——髪型は沈照夜と同じ短髪——彼の余光の中に、ごく細い、髪の毛のような、暗赤色の痕が一筋、後頭部の真ん中から下へ延び、首の中軸線に沿っていた。

その痕は、髪の分け目ではない。

あれは縫い目だ。

まるで何かが、後頭部の真ん中から、あの「沈照夜」という皮を、真ん中から裂いて、脱ごうとしているかのようだ。

賀三金は視線を正面に戻した。

見ない。

振り返らない。

本物の沈について歩く。

【第 011 章 完 · 俑の列・三十一体目の前 → 俑の列・四十体目付近】

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