
王陵の下 — 章一覧
《王陵の下》は、世界各地を舞台にした墓荒らしサスペンスの長篇連載作品です。主人公の沈照夜は没落した風水師一族の末裔で、世界中の失われた王陵を調査する依頼を受けます。秦嶺の帝陵、エジプトのファラオ墓、マヤのピラミッド、南極の氷下に眠る王城——それぞれの陵墓は、人類の帝王文明の裏に潜む同一の地底鱗族の痕跡を浮かび上がらせます。
無瞳帝陵
中国・秦嶺/関中外縁。真龍天子は比喩ではない——帝陵には非人の脱皮殻と縦瞳の陪葬俑が遺されていた。
- 第 001 話公開済み第三の穴
祖父の臨終に聞いた、点いてはならぬ三種の穴。七年後、関中の無名帝陵で待つ巨額の依頼と、ひとりでに偏向する羅盤。
4270 字12 分 - 第 002 話公開済み亥の刻 三刻
秦嶺の山あいの小村で待つ嚮導の警告。西に向く祠、磨り消された碑の二字、祖父の残した四つの徴しが夜に揃う。
3793 字11 分 - 第 003 話公開済み皇室南遷の地
祠堂の刺繍靴に潜む骨、葛家が手渡す手描き図、削平された皇家の渠。折れた石柱の五文字が一つの系統を指す。
3796 字11 分 - 第 004 話公開済み犬の吠える線
沢の奥、鏡だけが映す宙の一点。羅盤は70度跳ね、煙がそこで止まる。沈照夜は線の向こうへ踏み出す。
4377 字13 分 - 第 005 話公開済み七十度
線を渡ると光も影も狂う。腹で這った跡をたどって洞へ。闇の奥に二つの円い点が灯る。
3939 字11 分 - 第 006 話公開済み縦の瞳
灯る二点の正体は瞼なき陶俑。頭頂の穴の奥に首なき人骨と滑る反射物。その瞳が彼を追う。
4085 字12 分 - 第 007 話公開済み三十一体目
洞道の俑の列を奥へ。三十一体目だけ向きが違い、頭頂の穴の奥に明末清初の女の新鮮な顔が収まっていた。
4246 字12 分 - 第 008 話公開済み十六字
俑の列の果てに二十段の下りと青石の扉。凹みと篆書十六字。隙間の奥、二十メートル先に座す輪郭が見えた。
3666 字10 分 - 第 009 話公開済み振り返る
門の訣に従い退く沈照夜。戻り道で俑の顔が変わり、敷石には入ってきたときになかった足跡が一組残っていた。
3398 字10 分 - 第 010 話公開済み五分間
賀三金は沈照夜を追って溝の奥の洞へ入る。違和感を頼りに進むと、俑の列の果てに同じ姿勢の沈照夜が二人立っていた。
3824 字11 分 - 第 011 話公開済み息継ぎ
どちらが本物か。賀三金は呼吸も足跡も使えぬ中、沈家だけが知る合図で本物の沈照夜を見分けようとする。
2684 字8 分
