2026.06 アーカイブ
今月の観測記録 3 件
- 異象観測·2026.06.20
異聞|流出した一頁の検屍残檔、死者の舌に「生えた」一字
王都から流出した一頁の検屍残檔。死者の身分は塗りつぶされているが、その屍体の異常は、塗りつぶせない——彼の舌の上に、一つの字が「生えて」いる。刻んだのではなく、肉の中から生えてきたのだ。
- 世界観補完·2026.06.20
補遺|なぜ或る王は、即位の日に王冠は被れるのに、名は壁に刻まれないのか?
なぜ或る王は、即位の日に王冠は被れるのに、名は黙の壁に刻まれないのか。王陵祭文の残巻を何巻か繰ってみれば、「正統」という二文字は、人が決めているのではないのかもしれない。
- 異象観測·2026.06.20
辺地の口述|黙の壁を三十年守った古参兵は言う、壁の上の名は独りでに消える
黙の壁を 30 年守った古参兵が、退役してから誰も聞きたがらないことを話した。「壁は高さ 100 メートル、黒い石を積んだものだ。昼に見れば壁だが、夜になると上に字が見える。藍の光を放っている。あれは歴代の王の名だ。壁を守ったこの年月、私はそれが一つまた一つ、独りでに消えていくのを見てきた。」
