三幣とサンゴールドの金流

鉄幣、銀章、王陵金——鋳幣権は鉄都の手だけにある。サンゴールド同盟は両替と信貸と国をまたぐ送金を握りながら、一枚の銭も鋳造できない。

最終更新:2026.06.20

天下の銭は三等に分かれる。鉄幣は市井を回り、一枚で粗パンが二つ買える。縁にアイアンハートの角紋が押してあり、磨り減っても通る。銀章は貴族と教会の大口に使われ、成色は鉄都の鋳幣司が検め、検め終えると細い印を一つ打つ。王陵金は祭祀と即位にしか使わず、一年に何枚も鋳ない。私鋳は死罪で、持っているだけでも届け出が要る。

三種の銭の型はどれも鉄都の手にある。鋳幣権はこの王朝が万人を押さえつけている手だ——赤焔の軍餉も、深林の税も、黒海の身代金も、最後は鉄都の銭に換えなければ勘定にならない。

銭を検めるには検め方がある。銀章は鋳幣司が打った細い印を見る。印は縁の第 3 の枡目にあり、位置は 5 年ごとに変わる。どの枡目に移ったかを知っているのは銭荘と税吏だけだ。王陵金は流通せず、形も違う。円形で孔がなく、片面に七叉の鹿角、片面は無地、重さ一両二銭、手を経るごとに冊へ登録する。市井の鉄幣がいちばん磨り減る。十数年使った幣は角紋が浅い輪を残すだけになり、露天商は指の腹でひと撫でして成色を知る。

サンゴールド同盟だけが例外であり、同時に唯一の隠れた患いでもある。両替、信貸、国をまたぐ送金を握り、七国の銀はその帳簿の上を行き来する。一口の金が砂漠から氷原まで動くのに、車を一台も出す必要がない。それでいて、一枚の銭も鋳造できない。すべての銭を動かせるのに銭を造れない勢力と、銭を造れるのにますます銭に困っていく王朝と。この勘定は、いずれ清算される。

サンゴールドの者には自分たちの言い回しがあり、契約の末頁に何代も写されてきた。

銭は主を認めず、質のみを認める。

だからサンゴールドの銀行家が銀章 5,000 をそのまま一人の王女の府に預け入れられるとき、それは貸借とは呼ばない。彼が質に取っているのは、この王女が後日どちらの側に立つかだ。

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