沈照夜を帝陵に入れるべく雇ったのは、顔のない依頼主だった。暗号化された私書箱、スイスの銀行、名もなく、顔もない。墓の中の「ある特定のもの」を求めていた。
分金門の中の古い世家で、一冊の撼龍残巻を頼りに4代を継いできた。沈照夜の代には家運はすでに傾き、残巻も写した前半分しか残っていない。