分類できない観測記録
ある匿名投稿。「私にはあの円環が見える。それは街角の上空に漂い、小さく一角が欠けている。だが私が他人に話した途端、彼らは聞き終えると忘れてしまう——自分で書き留めた字さえ、翌日には薄くなる。」
書名も頁番号もない残巻一頁、ある古書から落ちてきたという。上には「五つの門」についての一段と、最後の一句が、書きかけのまま記されていた。