毎日のあの数枚
許家が伝えるのは青篆符である。この一支の手業はかつて青岐坊市で名の通ったものだったが、いまや店構えは半間に縮み、描き上がる符は末筆がいつも少し足りない。坊市の言い草はきつい——許家は自分の看板を潰した。彼女はそれを何年も聞き、一度も言い返していない。
稽古のほうは一日も切れていない。夜が明ける前から墨を磨り、紙を裁ち、砂を調え、一枚また一枚と描いていく。しくじった分は部屋の隅の竹籠へ放り込まれ、籠は数日おきに一杯になる。
符を描くとき、彼女の背はまっすぐ伸び、手首は震えない。収筆のその一点だけがいつも半拍遅れる。何かが繋がってくるのを待っているかのようで、そしてそれは毎回繋がらない。
安い仕事は受けない。売る枚数が減っても、欠けのある符を完品として売ることはしない。この一点を坊市で褒める者はおらず、ただ商売下手と見なされているだけだ。
許家の旧い店構えは縮んだが、看板は替えていない。あの木の扁額は一度角が割れた。彼女が自分で膠で継いだもので、継ぎ目は揃っておらず、そのあと直してもいない。
別の符に切り替えたほうが早く稼げると勧めた者もいる。承知しなかった理由は意地ではない——青篆符の筆順を五歳から今日まで練ってきた身には、一支を替えることは一からのやり直しであり、家にはその時間を待つ余裕がない。

